お着物とお花

お着物を譲ってもらった。
古着だし、高価なものではないけれど、気に入った柄で、好きな色の素敵な小紋f:id:what7:20190912183403j:image

そもそもわたし自身、和文化への造詣は深くない。
大叔母が華道を教えていたから、お華を習っていた時期が少しあるぐらい。
でも、いまでもお花や植物のことは好きだし、自分用に買ったりもする。
きょうも家に帰れば台所には小菊が一輪咲いていて、私の帰りを待っている。

なぜ小菊を選んだかと言うと、重陽節句を迎えたから。
こういう節句や季節のお祭り事を盛大にやる家庭では無かったけれど、家のどこかに菊を飾ったりぐらいはするのは母の趣味だったのだろう。
それがいつしか、少しずつ私に影響を与えて、日頃の小さな節目を祝うようになったのだろうとおもう。

夏の始めにお花をいただいたとき、いまの季節はこのお花がお店に並ぶから、夏の訪れを感じるのだと。渡す際に教えてくれた方がいた。
ただお花を渡すだけではなくて、そういった気持ちや思いを一緒にくれたことがとても嬉しかった。
そのときどきのお花や植物で、季節の移り変わりを汲み取れる感性を大切にしたいし、身につけたい。

 

話は戻るけど、着物の柄はお花の柄を選びがち。
お花は前述の通り季節モノだから、着る季節を間違えてしまうとあべこべになる。春に紅葉の柄とか、合っていないでしょ。気候は似ているけれど。
だから使いにくいはずなのだけれど、どうしてもお花柄に惹かれてしまう。

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それはきっと、私にとってお花という存在が、季節を感じる一番身近な存在だからなんだ。
だからこれからも、お花柄はお気に入りの柄で、一番近くで私に季節を感じさせてくれる存在で居続けるはずだとおもう。

そろそろ涼しくなってきて、街中が金木犀の香りに包まれて、街路樹も橙や黄に衣替えをして、秋めいていくのが本当に楽しみ。たくさんお出かけをしたい。